きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

『99%の会社はいらない』 堀江貴文

 

99%の会社はいらない (ベスト新書)

99%の会社はいらない (ベスト新書)

 

 

第1章  日本の会社はおかしいと思わないか?
第2章  仕事のない時代がやってくる
第3章  だから「遊び」を仕事にすればいい
第4章  会社ではない新しい組織のカタチ
第5章  会社に属しているあなたへ

 

自分の時間をいかに生きるか

 これからの時代の幸せは「自分の時間」をいかに生きるかで決まる、と説く。これまで正社員になることが大事だと考え、会社にさえ入れば年功序列で昇進していき、給料もそれなりに上がり、それで一生安泰だと思っている。しかし、それは高度経済成長期のわずかな期間に存在した昔話でしかない。そんなロールモデルは幻想であり、もうどこにも存在しないと。
 また、志望動機は何がしたいかではなく、「一流企業だから」、それが日本の学生だ。こうなってしまう原因は、日本では教育レベルで「自分では考えないでください」と教えられてきているからではないかと感じる。自分の意見を発信するよりも周囲に合わせることで親や先生から褒められるのである。「言われたとおりにやりましょう」と子どものころからずっと言われて育ってきているから、考えない人になってしまう。

 歴史を遡ってみればわかるが、日本では市民革命が起きていない。明治維新は外圧を機に支配階級の下の方だった武士が起こしたもので、彼らがやったことと言えば、欧米の市民が革命で手にした成果をそのまま導入したこと。つまり、海外の優れた制度を日本に取り入れただけで、背景に哲学がないのである。だからと言って、現代におけるグローバルスタンダードのビジネスを導入するかと言えば、それもしようとしない。親も先生もグローバルスタンダードというものを知らないので結局、「みんなと同じように合わせなさい」と言うしかない。見ている世界の範囲が狭い。メディアの報道を見ていても感じるが、タレントの不倫や都知事の不正疑惑など身近な話題ばかりがフォーカスされている。その間に世界ではテロが起きていたりしているのに、よほどの大きな事件でもない限り大きく報道されない。それがいまの日本の社会だ。

 

新しいカタチの起業

・アメリカの教育は「人と違うこと」を推奨
・面倒くさい感情マネジメント
マンパワーロールモデルもいらない
・「捨てる力」はこだわりとプライドにある
・テキストの力を侮ることはできない
・10年後のビジネスを作る「遊びの達人」
・楽しみながら学ぶ「新時代の塾」
・ファーストペンギンの例
・人は「スキル」に惹きつけられる
・なにもない自分に小さなイチを足していく