映画「この世界の片隅に」


第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞
こうの史代の同名コミックを片渕監督がアニメ映画化

 

あらすじ

第二次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとするヒロインと彼女を取り巻く人々の日常を生き生きと描く。昭和19年、故郷の広島市江波から20キロ離れた呉に18歳で嫁いできた女性「すず」は、戦争によって様々なものが欠乏する中で、家族の毎日の食卓を作るために工夫を凝らしていた。しかし、戦争が進むにつれ、日本海軍の拠点である呉は空襲の標的となり、すずの身近なものも次々と失われていく。それでもなお、前を向いて日々の暮らしを営み続けるすずだったが ...
能年玲奈から改名した、のんが主人公すず役でアニメ映画の声優初挑戦を果たした。

 

すずが、愛おしい存在に

このところ映画尽いているが 、今回は知人からの「これは、今年1番」という強い意志が込められた口コミ推薦によるもの。週末の夕方の時間ということもあって、ほぼ満席。「君の名は。」と同様、今回も口コミによるものと思われる。

さて、内容は上記の通り、広島への原爆投下前後のお話。ただ広島ではなく、集中砲火をあびた軍港の呉が主な舞台。アニメであり、直近の「君の名は。」とそれとなく比べてしまいそうだが、内容はもちろん違う。なのになぜか重ねて観てしまうところも。男女が出会い、時代に翻弄されつつも前向きに生きようとする、それも世界の片隅で。

淡々と進む日常から、徐々に戦争の影が濃くなってくる。軍の船舶や軍需工場が集中する港町は集中砲火をあび、すずも巻き込まれてゆく。ところで、能年玲奈(のん)の声が、この映画の印象を大きく左右しているように思う。すずが、しまいにはとても愛おしく感じてしまう。絵を描くのがとても好きだったのに、書けなくなってしまうラスト... 。こんな時代があったんだなぁ、こんな時代がもうこなければいいのになぁ、という思いで観てました。

 

小説 この世界の片隅に (双葉文庫)

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