きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

『夏の庭 The Friends 』 湯本香樹実

 

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

 

日本児童文学者協会新人賞
児童文芸新人賞

 

あらすじ

 町外れに暮らす、ひとりの老人を僕らは「観察」し始めた。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間を、この目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごとに高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ。
 いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが。喪われ逝くものと、決して失われねものとに触れた少年たちを描く清新な物語。

 

いずれ死を意識する瞬間が訪れる

 子供心に「死」を意識する瞬間がいずれ訪れます。 少年たちのひと夏の成長譚。平易な表現でわかりやすく、そして深い内容です。悲しみよりも、ほのぼのとした気持ちになれます。