きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

人生うまくいかない時は 美輪明宏

 

悪い時期は、
知の財産を増やしなさい

 

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 NHKあさイチ』へゲスト出演した美輪明宏。視聴者から寄せられた相談への回答が、素晴らしいと話題になったことがあります。
 相談は、「人生うまくいかないなと思った時、どう切り換えればいいですか。悪いことしか思い浮かんでこなくなります。」というものでした。

 

闇がなければ光もない

 人間にはバイオリズムがあり、この世は正と負、光と闇、吉と凶、相反する2つのもので構成されている。闇がなければ光もない。すべてのものの良し悪しは、2つが重なってはじめて成り立っている。ただみんな、幸せとか明るいとか、片方だけを望んでしまう。
 だから人間はとても調子の良い時があるけど「最高潮に良いもの」を手に入れないほうがいい、と美輪さんはいう。

 

負の先払い

 功績があり、最高に素晴らしい賞をもらう。例えば、ハリウッドスターならアカデミー賞とか。アカデミー賞をいくつも貰うと、ろくな死に方をしないと向こうでは言われている。日本でもいくつも賞を貰ったり、あまりにもすごいものを貰うと、病気やけがを負ったり、亡くなったりする。身分不相応な大邸宅を建てるような人にも同じことが起こる。だから、昔の人は「負の先払い」と言って、新築の際の棟上げ式の時に、紅白のお餅をまいたり、近所の人にお酒を振る舞ったり、五円玉をまいたりして負の先払いをした。

 

美輪さんの回答

 だから悪い時期、どの扉を叩いても開かないような悪い時期は、外へ向かおうとしてもドアが開かない。ではどうすればいいか? それは「内に向かえ」、そういう指令なのです。内へ向かうというのは「棚卸の時期だぞ、バーゲンセールの時期ではないぞ」ということ。だから「品を揃えなさい」。 美・知識・教養・技術、そういうもの全て、自分の財産を増やしなさい。今はそういう時期。
 それでセールの時期が来ると、あれ?っと思うくらい、いろんなところの突破口が開けていくんです。そういう時期に貯めていたものをすべてパアーっと出すと、人生が上手く回り出す。回り出したら「最高」まで行かないうちに、二番、三番手あたりで引いておいたほうが無事でいられる。あっちがダメならこっちがあるさ、こっちがダメならあっちがあるさ。何か突破口はあるんですよ。

 

 

ああ正負の法則

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