きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

『手塚治虫シェイクスピア漫画館』 6作品収載

 

手塚治虫シェイクスピア
6作品を題材に描いた
マンガ を収載

 

手?治虫シェイクスピア漫画館

手?治虫シェイクスピア漫画館

 

 

手塚治虫生誕90周年記念刊行

 本書は手塚治虫生誕90周年を記念して発行されたもので、手塚がシェイクスピアの名作に新たな生命を注ぎ込んだ6本の作品が収録されています。

 

本書に収録されている作品

ハムレット  七色いんこ』より

② オセロ  七色いんこ』より

じゃじゃ馬ならし  七色いんこ』より

マクベス  『バンパイヤ』「三人のうらない師」より

⑤ ロビオとロビエット  鉄腕アトム』より

ベニスの商人 

 

手塚治虫シェイクスピア

「ぼくのふるさとは宝塚です」と記す手塚治虫宝塚歌劇団の事務所に出入りして、宝塚の雑誌に一コママンガを描いていた。そんな手塚が演劇に目覚めないわけがない。学生時代にゴーゴリシドニー・キングスレー、ドストエフスキーなど学生演劇に熱中。さらに卒業後も新劇団など演劇体験をしていた。

 シェイクスピアの作品のマンガ化にあたって、手塚治虫は現代性を加味している。たとえば『ベニスの商人』。筋立てと登場人物をそのままにして、舞台を現代に移している。
 また、「芝居が好き」だということを分かってもらいたいために描いたという『七色いんこ』。そこにもシェイクスピアの戯曲を素材にた物語が取り上げられている。シェイクスピアへのオマージュだが、彼が書いた人間劇は根底のところで現代ともつながっていると考えているからにほかならない。手塚治虫の演劇に対するエールが今回まとめた一冊の込められている。
(本書より)