きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

そのほか選書

文学は必ずしも必要ではない?

いまさらですが、文学は人生において必要なものなのでしょうか? 文学入門 (岩波新書 青版) 作者: 桑原武夫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1950/05/05 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 18回 この商品を含むブログ (16件) を見る 文学は、はたして人…

芥川賞と直木賞の違い

対象となる作品が違います 芥川賞 各新聞や同人誌を含む雑誌に発表された純文学短編作品中、最も優秀なものに呈する賞。ちなみに純文学とは、大衆文学や小説一般に対して、商業性よりも「芸術性」「形式」に重きを置いていると見られる小説を総称する、日本…

年収と読書量は正比例する

ともかくむさぼるように本を読めそうすれば出口は必ず見つかる 本書『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』は、速読に関する書籍ですが、実は「読書と年収の関係について」の福音とも思える記述があります。そこに注目してみました。以下は本書から…

『接待の一流』 田崎真也 おもてなしは技術です

いい店を頼むよ ...この店僕も初めてなのでなんでこんな店を予約したんだあの店にいけば安心して任せられるこの料理でいいこちらの方、ワインに詳しいので選んでもらって こんな発言は「もてなしベタ」 接待の席で、こんな発言をしたことのある人は、立派な…

『沈黙の春』 レイチェル・カーソン 池上彰厳選

私たちはだまされているのだその行く先は禍いであり破滅だ 世界史に大きな影響を与えた1冊 池上彰が厳選した「世界を変えた10冊の本」から、環境問題の古典的名著でもある、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」を取り上げました。 私たち人間の思い上がりが…

『阿弥陀堂だより』 南木佳士

そう、こういう小説を読みたかったんです 普段、この手の小説はあまり手に取らないのですが、読メで取り上げられていたので軽い気持ちで読んでみました。しかし、これが予想外に素晴らしく、久しぶりに良い作品に出会えました。お医者さんが書いた小説です。…

ガガーリンと神と宇宙飛行犬ライカ

まだ地球に帰還する技術がなかった? 「地球は青かった」は日本だけ?天に神はいたのか? 1959年のルーマニアの切手宇宙船スプートニク2号で飛び立った史上初の宇宙飛行犬ライカ 宇宙飛行犬ライカ 1957年11月、ライカという名前の宇宙飛行士ならぬ宇宙飛行…

「時々、神様に出会った」 ビンボー魂 風間トオル

貧乏だから辛いのではなく空腹だから辛いのです ビンボー魂 おばあちゃんが遺してくれた生き抜く力 作者: 風間トオル 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2016/03/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 風間トオル 1962年神奈川県生まれ。東…

『人間万事塞翁が丙午』 青島幸男 

人間万事塞翁が丙午 (新潮文庫) 作者: 青島幸男 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1984/08 メディア: 文庫 クリック: 6回 この商品を含むブログ (2件) を見る 青島幸男の直木賞受賞作品 「人間万事塞翁が丙午」は青島幸男の小説で、著者の母をモデルとしてい…

生は偶然、死は必然 

死は、生命の最高の発明スティーブ・ジョブズ 誰も死にたくない天国に行きたいと思っている人間でさえ死んでそこにたどり着きたいとは思わないでしょう 死は我々全員の行き先です死から逃れた人間は一人もいないそれは、あるべき姿なのです 死はたぶん、生命…

親孝行とは「演技」することです

みうらじゅん語録 親孝行とは「演技」することです形から入れば、心は後からついてきます 辛いこと嫌なこと全てに”ブーム” と ”プレイ” という言葉をつけてみる親孝行プレイ、残業プレイ甘いもの断ちブーム ... 第二次世界大戦っていうネーミングも第一次、…

「お金の使いかた」 

お金は稼ぎ方より、使い方 毎月のお小遣いを何に使っていますか。家賃などの固定費は除いて最も多くお金を使っているモノは何でしょうか。洋服代でしょうか、食事でしょうか、何かのコレクション代でしょうか、大切なのは使い方です。 普段「何にお金を使っ…

『夏の庭 The Friends 』 湯本香樹実

夏の庭―The Friends (新潮文庫) 作者: 湯本香樹実 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1994/03/01 メディア: 文庫 購入: 37人 クリック: 244回 この商品を含むブログ (248件) を見る 日本児童文学者協会新人賞児童文芸新人賞 あらすじ 町外れに暮らす、ひとり…

「暮らしの手帖」とわたし

【ポケット版】「暮しの手帖」とわたし (NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』モチーフ 大橋鎭子の本) 作者: 大橋鎭子 出版社/メーカー: 暮しの手帖社 発売日: 2016/03/23 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (3件) を見る 雑誌「暮らしの…

『バカの壁』 養老孟司

バカの壁 (新潮新書) 作者: 養老孟司 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2003/04/10 メディア: 新書 購入: 13人 クリック: 371回 この商品を含むブログ (589件) を見る 様々な「壁」がある イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人は、なぜ…

2冊のボールのようなことば。 糸井重里

糸井重里の詩的で、哲学的でユニークな道しるべ 「若い世代に、糸井重里のことばを届けたい」。そんな動機から編まれた、糸井重里のことばの結晶。過去に彼が書いた膨大な原稿のなかから、行く道を明快に照らす、短いことばを厳選。すべての成長する人に贈る…

『九十歳。何がめでたい』 佐藤愛子 

めでたく御大増刷 御年 九十二歳、もはや満身創痍。ヘトヘトでしぼり出した怒りの書。「卒寿? ナニがめでてぇ!」。人間は「のんびりしよう」なんて考えてはダメだということが、九十歳を過ぎてよくわかりました。 グチャグチャ飯 今年の六月、ハナが死んだ…

『東大教授が教える独学勉強法』 柳川範之

通信制大学から東大教授になった自らの体験に基づく、必要な学び方 東大教授が教える独学勉強法 作者: 柳川範之 出版社/メーカー: 草思社 発売日: 2014/07/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る もう一度学び直したい人へ 高校へ行かず、…

『思考停止という病』 B層戦略とは

権力者は国民に思考停止してほしい企業は情報弱者にモノを売りたい 思考停止という病 作者: 苫米地英人 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2016/03/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 頭のいい権力者ほど、思考停止を望む メディアや国家は権…

『歎異抄』 悪人でさえ往生できる

新版 歎異抄―現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 作者: 千葉乗隆 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2001/07 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 11回 この商品を含むブログ (9件) を見る 善人なほもつて往生をとぐいはんや悪人をやしかるを世のひとつねにい…

『お金の流れで読む日本の歴史』 悪質金融業者だった寺の坊主たち

比叡山延暦寺だけでなく、熊野や高野山など当時の有力な寺社は金融業を営んでいた お金の流れで読む日本の歴史 元国税調査官が「古代~現代史」にガサ入れ 作者: 大村大次郎 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2016/03/11 メディア: 単行本 この商品を含むブ…

『医者に殺されない47の心得』 近藤 誠

医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法 作者: 近藤誠 出版社/メーカー: アスコム 発売日: 2012/12/13 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 20回 この商品を含むブログ (30件) を見る 〈注意〉 本書は2013年のベストセラー。…

植木等伝「わかっちゃいるけど、やめられない!」

植木等伝「わかっちゃいるけど、やめられない!」 (小学館文庫) 作者: 戸井十月 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2010/03/05 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (3件) を見る 昭和という時代の始まり 大正15年(1926年)12月25日…

『タクアンの丸かじり』 東海林さだお 

タクアンの丸かじり (文春文庫) 作者: 東海林さだお 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 1997/04 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログ (4件) を見る 「丸かじりシリーズ」 毎日新聞朝刊に連載の4コマ漫画「アサッテ君」でお馴染みの東海林さ…

『職業は武装解除』 瀬谷ルミ子

職業は武装解除 (朝日文庫) 作者: 瀬谷ルミ子 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2015/05/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 私は三十四歳、職業は武装解除です「壊れた社会」を立て直す、それが私の仕事 平凡な少女の運命を変えた …

日本人に「宗教」は要らない

日本人に「宗教」は要らない (ベスト新書) 作者: ネルケ無方 出版社/メーカー: ベストセラーズ 発売日: 2014/02/08 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る ひと粒の米も残さず食べる精神性 ドイツ人住職から見た「日本人の宗教観」 曹洞宗の開祖…

『科学革命の構造』 パラダイム

コペルニクスの時代を丹念に研究 20世紀を代表するアメリカの科学史家、トーマス・クーンはコペルニクスの時代を丹念に研究した結果、驚くべき結論にたどり着きました。コペルニクスの地動説は、彼の死後1世紀あまり、ほとんど賛同者を得られなかった。ニュ…

『新・地政学』 リーダー論

対立の軸にあるもの 「冷戦」や「第二次冷戦」という言葉を使うことによって、時代の流れがより理解しやすくなるかもしれません。対立の軸にあるのは、ひとことで言えば「価値観」だと思います。「歴史の終わり」、すなわち民主主義と自由経済こそが歴史の最…

『ミライの授業』 瀧本哲史 

14歳のきみたちへ 紀伊國屋書店で何気なく手にした一冊が、なかなか良い内容だったので紹介します。14歳のきみたちへ、とあるように本書は中学生に向けた「新しい時代を生き抜くための考え方」について、実際の特別授業の模様を書籍化されたものです。 どう…

大平正芳が残した言葉

在素知贅 元首相の大平正芳さんが残した印象的な言葉があります。それが、在素知贅(ざいそちぜい)。生活は質素だけど、知力は贅沢でいたいとか、暮らしは質素でも思想は高くという意味でしょうか。 大平さんは、敬虔なクリスチャンであり読書家で、かつ中…