きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

ツルゲーネフを凌ぐ美男作家 米原万理

Anton Pavlovich ChekhovWikipedia ロシア文学史上ツルゲーネフを凌ぐ美男作家といえばチェーホフだろう 青年時代の写真はドキッとするほどセクシーだ 米原万理「モテる作家は短い!(1999年)」より 米原万理(よねはらまり)1950 - 2006年 ロシア語同時通…

「わかりやすく話す」2つのコツ

話し上手な人は「。」が多い ① 結論や重要なことを先に伝える② マルの多い話し方をする 話し上手な人の2つの特徴 職場などで「何が言いたいのかさっぱりわからいない」「もっと要点を整理して話したらいいのに」などと思ったりしたことがありませんか。自分…

『読書について』 ショーペンハウアー

読書は他人の頭で考えることでしかない必要なのは自分の頭で考えること ショーペンハウアー哲学をわかりやすく理解させてくれる最良の入門書 Arthur Schopenhauer アルトゥル・ショーペンハウアー1788-1860 ポーランド・リトアニア共和国・グダニスク生まれ…

ロシア料理の名店「スンガリー」60周年

ロシア料理がこんなに美味しいとは知らなかった東京で食べられる唯一のお店が60周年その歴史を見てみよう 本格的なロシア料理店 2017年に60周年を迎えた、歌舞伎町の老舗ロシア料理店「スンガリー」。歌舞伎町に店舗を移転したのは1960年。それ以来ここで営…

「学ぶ力」 内田 樹

「学力低下」という事態の本質は「プライドが高い」ことにある 内田 樹(うちだたつる)1950年東京都大田区生まれ。日本の哲学研究者、コラムニスト、思想家、倫理学者、武道家、翻訳家。神戸女学院大学名誉教授、京都精華大学人文学部客員教授。東京大学文…

『世界の名著』 マキアヴェリからサルトルまで

ふるいもののなかにこそ真の新しいものがある。過去の名著が現在をこえて未来につながる 世界の名著―マキアヴェリからサルトルまで (中公新書 (16)) 作者: 河野健二 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 1963/06 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3…

漢字の少ない文章のほうが読みやすい

ひらがなを多くすると格段に読みやすい文章になる ひらがなが多い文章は早く読める 漢字の多い文章は単に読みずらいだけでなく、堅苦しさや仰々しさが感じられる。逆に、ひらがなの多い文章は読みやすく、そして早く読むことができる。これは読み手への気づ…

河合隼雄 『こころの処方箋』

人間関係のしがらみに泣きたくなったとき助けになってくれる一冊 こころの処方箋 (新潮文庫) 作者: 河合隼雄 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1998/05/28 メディア: 文庫 購入: 34人 クリック: 301回 この商品を含むブログ (166件) を見る 河合隼雄(かわい…

『知の越境法』 池上 彰

すぐ役立つものは、すぐに陳腐化する「役に立つこと」は教えない 知の越境法 「質問力」を磨く (光文社新書) 作者: 池上彰 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2018/06/13 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る Wikipedia Liberal Arts 自由七科…

川端康成 『掌の小説』

この掌編小説122編に川端康成という作家のあらゆる要素がふくまれている 掌の小説 (新潮文庫) 作者: 川端康成 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1971/03/17 メディア: 文庫 購入: 7人 クリック: 55回 この商品を含むブログ (83件) を見る 「掌」という漢字の…

ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界

歴史の中のショーメ Chaumet Throughout History CHAUMET 1780年フランスで創業。ナポレオン皇帝一族をはじめ、国内外の多くの貴族に愛された名門宝石商。歴史を育んだ華麗な宝飾品の一部は、現在もヴァンドーム広場のショーメ・ミュージアムに所蔵されてい…

歴史の行間 米原万理

歴史の行間で見過ごされちゃうものをよみがえらせて生きた人間として描きたい その人たちの日常をつぶさに知ると他人ごとではなくなってくる 米原万理 2003年「小説という手段」 オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫) 作者: 米原万里 出版社/メーカー: …

映画 『カメラを止めるな!』

低予算でも無限の可能性を秘めた映像作品に 『カメラを止めるな!』 この映画を知らないままでいることはあまりにも勿体ない、それほど発想と工夫を凝らした1本だ。それゆえに今回はあらすじの紹介が簡単にできない。だが観客は予備知識がなくても楽しめる…

『ロシア語だけの青春』 黒田龍之助

外国語を学ぶ楽しさを愛情を持って語ってくれる黒田龍之助の最新エッセイ です ロシア語だけの青春: ミールに通った日々 作者: 黒田龍之助 出版社/メーカー: 現代書館 発売日: 2018/03/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 厳しくも楽し…

等身大の大江健三郎

等身大の大江健三郎が垣間見れる106 の質問に立ち向かう 大江健三郎 作家自身を語る 作者: 大江健三郎,尾崎真理子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2007/05 メディア: 単行本 クリック: 8回 この商品を含むブログ (15件) を見る 安部公房や村上春樹について…

ブレーメンの音楽隊 グリム童話

年老いて家を追い出された動物たちが力を合わせて新生活を切り開く Die Bremer Stadtmusikanten グリム童話の一遍 グリム童話(ドイツのメルヘン集)の物語の一遍である。人間に捨てられ、あるいは食料にされようとした動物たちが一致協力して自分たちの新生…

女子学生、渡辺京二に会いに行く

先生、私たちの生きづらさのワケを教えてください『逝きし世の面影』の著者が贈る目からウロコの人生指南 歴史家・渡辺京二と津田塾大学のゼミの学生たちによる奇跡のセッションです! 女子学生、渡辺京二に会いに行く (文春文庫) 作者: 渡辺京二,津田塾大学…

映画『スターリンの葬送狂騒曲』

ロシアで上映禁止の超問題作スターリンが死んだ!真実はこんなにも滑稽で、醜い !? 『スターリンの葬送狂騒曲』 アーマンド・イアヌッチ(英語版)監督による2017年のイギリス・フランスの歴史・コメディドラマ映画。1953年の ” ヒトラーを超える大量虐殺 ” …

21世紀 ドストエフスキーがやってくる

いまどきドストエフスキー?知ってる人も、知らない人も読み進めれば、ヤメラレない。こんなに面白かったんだ。 本書はロシアの文豪「ドストエフスキー」について語られた一冊です。大江健三郎と沼野充義との対談や、「私とドストエフスキー」と題した著名人…

夏はウナギ 1200年前の「万葉集」に登場

夏バテに鰻を食べる、は1200年前から 実は縄文時代から食べられていた ソクラテスの最後の晩餐にも登場 !? 江戸時代の平賀源内もびっくり 「土用の丑の日に鰻を食べる」が習慣になったのは、江戸時代に平賀源内がひろめたとして知られています。 しかし、源…

安部公房 『けものたちは故郷をめざす』

もがいても、どこにもたどり着けない同じところをぐるぐるまわっているような一歩も高野から抜け出せないもしかすると日本なんてどこにもないのかもしれない けものたちは故郷をめざす (新潮文庫) 作者: 安部公房 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1970/05/0…

小学生にもわかる 旧約聖書「原罪」

禁断の果実を食べたアダムとイブの罪この人類最初の罪を「原罪」と呼ぶ ルーカス・クラナッハ(父)「アダムとイヴ」1526年 コートルード美術研究所(ロンドン) 禁断の果実 エデンの園に置かれたアダムは、神から園を自由に歩きまわって、管理する仕事を与…

文学はお金より大事なんだぜ 沼野充義

『世界は文学でできている』 文学には日本文学もフランス文学もロシア文学もない面白い文学を面白く読めばいいのだ 人間にとってお金よりも大事な(本当だぜ)文学のために この『世界は文学でできている』に具体的な効用がどの程度あるかは保証できませんが…

一期は夢よ ただ狂え 閑吟集

「何しようぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂え」(閑吟集より) 何になるだろう真面目くさってみたところでしょせん、人生は短い夢よただひたすらに面白おかしく遊び暮らせ 閑吟集(かんぎんしゅう)とは 室町時代後期の小歌の歌謡集。永正15年(1518年)に成…

知らないことはスマホでググる

知らないことは調べるスマホでググる、とにかくググるそれでもわからないときは本を買う スルーしないでその場で調べる 普段、本を読むときに特別に心がけていることなど、あまりないのですが、なにか無意識にいろいろなことをしているようです。 そのひとつ…

村上春樹 ロシア語版

村上春樹が、はじめて自分自身について真正面から綴ったエッセイ集『走ることについて語るときに僕の語ること』今回は、そのロシア語版です (ロシア語版) ХАРУКИ МУРАКАМИ 「ハルキ ムラカミ」 О ЧЕМ Я ГОВОРЮ, КОГДА ГОВОРЮ О БЕГЕ 「走ることについて語…

映画『万引き家族』 パルム・ドール作品

盗んだものは、絆でしたが ...何が正しくて何が幸せかを判断するのは難しい パルム・ドール 親の死亡届を出さずに年金を不正に貰い続けていたある家族の実際にあった事件をもとに、是枝が家族や社会について構想10年近くをかけて考え、作り上げた。 第71回カ…

吉本隆明 『読書の方法』

なにを、どう読むか 偉大な思想家・詩人であり、また類まれな読書家でもある著者が、読書をとりまくさまざまな事柄について書いた、はじめての読書論集成。 読書の方法―なにをどう読むか (光文社文庫) 作者: 吉本隆明 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2007/…

『日本の名著』 この50冊の名著を読む理由

私たちは近代の思想遺産、少なくともこれらの50の名著は活用せねばならぬはずである 日本の名著―近代の思想 (中公新書) 作者: 桑原武夫 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2012/10/01 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログを見る 『日…

『江副浩正』 リクルート運命の岐路

なぜ彼にだけ見えたのかなぜ彼は裁かれたのか ボタンの掛け違いから生じた事件 まるでドラマでもみているようだ。500ページにもおよぶ本書は、いっきに読みすすめられた。Amazon をはじめ、多くの書評には彼への称賛の言葉が並ぶ。稀代の経営者、偉大な起業…