2冊のボールのようなことば。 糸井重里
糸井重里の
詩的で、哲学的で
ユニークな道しるべ
「若い世代に、糸井重里のことばを届けたい」。そんな動機から編まれた、糸井重里のことばの結晶。過去に彼が書いた膨大な原稿のなかから、行く道を明快に照らす、短いことばを厳選。すべての成長する人に贈る、誌的で、哲学的で、ユニークな、わかりやすい道しるべ。
「無名」の時間
「無名」の時間に学んだことというのが
おそらく、その人の根っこを
つくるのだと思います
「無名」はいずれ「有名」に
変わるかもしれないけれど
「無名」それ自体で
大きな「宝もの」なんです
口角をあげろ
わからなくなったら、口角をあげろ
こっち側を疑う
こっち側を疑う、あっち側を想像する
そうありたいです
いいこと
「自分たちはいいことしてる」と思っていると
絶対にろくなことはありません
「いいことをしていない人」に
強く働きかけようとしたり
いいことをしているのだから、と
図々しく声高になったりしやすくなります
ちゃんと食ってるかい
誰かに「ちゃんとめしは食ってるかい」と
言われたら、もしかすると
どんな助言よりも心に届くかもしれない