きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

映画『湯を沸かすほどの熱い愛』

 

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配給 クロックワークス
2016年10月29日 公開

第90回キネマ旬報個人賞
主演女優賞 宮沢りえ
助演女優賞 杉咲花

 

あらすじ 

 余命2か月。私には、死ぬまでにすべきことがある。銭湯を営む幸野家。しかし、父が1年前にふらっと出奔し、銭湯は休業状態に。母・双葉は持ち前の明るさと強さで、パートをしながら娘を育てていた。そんなある日、突然「余命わずか」という宣告を受ける。その日から彼女は「絶対にやっておくべきこと」を決め、実行していく。

 

今回も口コミ推薦で観てみました

 今回のこの映画もまた、知人からの口コミによる推薦で観ることになった1本。すでに昨年10月より封切されており、そろそろ終了間近な作品ではあるものの、レイトショーなのに半分近くも入っていました。
 ストーリーは、世間的にありそうな内容を淡々と描いています。それよりもスクリーン一杯に魅せる主人公の宮沢りえと娘役の杉咲花の演技が秀逸なんです。またしても、やられた、もちろんいい意味で。ハンカチではなく、タオルが必要なくらい素敵な作品でした。

 

実力派ふたりの好演

 このところ続いたアニメを含めた邦画3本。「君の名は。」に続き「この世界の片隅に」、そして今回の「湯を沸かすほどの熱い愛」。どれも良かったのですが、ラストのこの1本は、まったく派手さはなく、大きな見せ場があるわけでもないし、まして内容もいじめや離婚話など市井に転がるよくある話し。なのに、宮沢りえ杉咲花が本当に上手。演技に定評のある宮沢りえは、この映画のために自身の体重をそぎ落として役作りしたそう。杉咲花は「とと姉ちゃん」でも実力派として好演でした。