きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

佐多稲子

『キャラメル工場から』 もうひとつのプロレタリア文学

大江健三郎も認める近現代文学の流れのなかで最上の短編小説の書き手である佐多稲子 小林多喜二の『蟹工船』と同時期に発表された、佐多稲子の『キャラメル工場から』にも労働者の姿がありのままに描かれている。そこにあるのは「少女たちの集団労働」だ。 …