きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

本を読むときに無意識にしている8つのこと

 

 

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読書を楽しくさせる8か条

普段、本を読むときに特別に心がけていることなどあまりないのですが、なにかいろいろなことをしているようです。以下に、思いついた8つのことを箇条書きにしてみました。最初は意識的にしていたこともありましたが、慣れると無意識にしています。

 

 

① わからない漢字や用語はその場で調べる

本を読んでいて、読めない漢字や忘れてしまった漢字が出てきますが、そんなときはスルーしないで、その場で調べるようにしています。いまの時代、簡単に調べられますから。そしてスマホにでも読みや意味をメモしておきます。そうすると自分だけの辞書ができますね。知らない用語も同じように調べます。たとえばこんな感じです。

勅語(ちょくご)天皇が国民に対して発する言葉
云々(うんぬん)でんでんではない
喫緊(きっきん)差し迫って大切なこと
杞憂(きゆう)無用な心配
出色(しゅっしょく)際立って他より優れている
毀損(きそん)物をこわす、名誉棄損など
帰結(きけつ)決着するところ、落ち着くところ
今上天皇(きんじょうてんのう)在位中の天皇
ネトウヨ(ネット上の右翼の総称)
ガバナンス(統治能力、支配、管理、そのための機構や方法)
ジェンダー(社会的意味合いから見た性区別)
ダイバーシティ(多様性、多様化)
ポピュリズム(大衆に迎合し人気を得る政治姿勢)
カタルシス(精神の浄化、モヤモヤが解消されてスッキリすること)

儚い(はかない)、穢れ(けがれ)、煽る(あおる)、憤り(いきどおり)、蔑む(さげすむ)、貶める(おとしめる)、逞しい(たくましい)、掌(てのひら・たなごころ)、滲む(にじむ)...  読めそうで読めないものもありますね。書くのも大変です。

 

② 引用できそうな文章や言葉はメモしておく

本を読んでいて面白い言い回しや、よく出てくる言葉、ほかで使えそうなフレーズなどが出てきたら、メモしておきます。

たとえば「糊口(ここう)をしのぐ」。意味は、貧しい生活を内職をしてしのぐとか。米原万里の「通訳で糊口をしのぐ」や、樋口一葉は逆に「文学は糊口の為になすべき物ならず(文学では内職にならない)」と、2つの書籍で目にしたのでメモしておきました。

 

③ 巻末の参考文献は要チェック

一冊の本を完成させるのに、著者はたくさんの本を読んでいるはずです。その著書に参考文献が記載されていたら、それにも目を通しておきます。その中からまた読みたい本がでてきたりしますしね。

 

④ 注釈や解説にも目を通す

巻末の注釈・注解や、解説も読みます。特に内容が難しくて、すぐに理解できないときは解説が助けになります。それでもわからないときは、ネットで調べたり、解説本を探したり。注解があまりにも多い本などは、読むのも一苦労ですが。

 

⑤ 冒頭と最後の一文に注目

特に、出だしの部分は作家が全神経を注ぐところです。ここに注目します。たとえば、夏目漱石の『坊っちゃん』の冒頭部分を見てみると ...
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校の時分、学校の二階から飛び降りて一週間程、腰を抜かした事がある。同級生が冗談に、いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい、弱虫やーいと、囃したからである」
本当に無鉄砲で、やんちゃな主人公というイメージと、これからはじまる小説全体の面白さや雰囲気が伝わってきます。

そして最後の一文に注目するのは、たとえば、芥川龍之介の『羅生門』。平安京の都に天災や飢饉で、羅生門に運びこまれた多くの死体。門の下で雨宿りをしていた一人の下人(男)はここで飢え死にするか、盗人になるか、生きのびる道を探します。そして、盗人になるより外に仕方がないと。死体から髪の毛を抜いていた老婆の着物をはぎ取り、足にしがみつこうとする老婆を蹴り倒して、またたく間に夜の底へかけ下りた。
鬼がすむ平安京の闇。現代には鬼はもういない、本当にそうでしょうか。羅生門で鬼となった下人のその後を、芥川龍之介は最後にこう書いています。
「下人の行方は、誰も知らない ...  」
鬼はいまも心の闇にすんでいるのです。

 

⑥ 繰り返し読む

せっかく出会った本です、一度読んだきりで処分してしまうというのはもったいないですね。気に入ったものは何度も読みましょう。読むたびに発見があります。

大江健三郎の著書にフライ(文学理論の専門家)のことばをこう引用しています。「あらためてもう一度その本を読む、つまりリリーディングすることは、はじめてその本を読んだ時とは別の経験なのだ」と。真面目な読者とは「読みなおすこと」をする読者のことだと述べています。

 

⑦ 面白くなかったら読み飛ばす

なかには興味をそそらない本もあります。そんなときは軽く読み飛ばすか、あるいは思い切って読むのをやめてしまう。また、ちょっと難しそうなものは少し時間をおいてみるか、解説本やマンガ・コミック化してるものがあるのなら、そちらに目を移してみるのもいいと思います。勿体ないのは、難しそうだからと敬遠してしまうことです。

 

⑧ 作家・著者の顔写真を見てみる

夏目漱石川端康成の顔は知っていても、はじめて読む作家などは、どんな人物なのか興味がありますね。どんな人生を送ってきた人なのか、また風貌やエピソードも小説の内容と一緒に頭の片隅に入れておくと、あとでイメージしやすくなります。

跡取りとして医者を期待された中原中也は、弟の死で文学の道へすすみます。30歳で亡くなるまで350編以上の詩を残しました。銀座の有賀写真館で撮った写真(下)が残っていますがイケメンでしたね。「汚れっちまった悲しみに、なすところもなく日は暮れる... 」

  

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 著作 : きょうも読書