きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『桜田門外ノ変』 吉村 昭

吉村昭の『桜田門外ノ変』 安政七年(1860年)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。 安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこっ…

映画『ちはやふる 上の句』

累計1,700万部を超える人気漫画『ちはやふる』を映画化 競技かるた人気 競技かるたを題材とした青春漫画『ちはやふる』(末松由紀)の大ヒットで、日本の伝統文化の競技かるたが有名になり、人気が高まっています。また外国人の競技かるたへの関心も高まって…

「土用の丑の日」と万葉集 起源は1200年前

夏バテに鰻を食べる、は1200年前から実は縄文時代から食べられていた マーケティングの達人、平賀源内もびっくり 「土用の丑の日に鰻を食べる」が習慣になったのは、江戸時代に平賀源内がひろめたとして知られています。しかし、源内はゆえなく夏にうなぎを…

『未来の年表』 人口減少日本でこれから起きること

小さくてもキラリと輝く国を自分たちの手で作り上げられるか 未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書) 作者: 河合雅司 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/06/14 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る 少子化は国家を…

本を読むときに無意識にしている8つのこと

本を読むときの8つの習慣 普段、本を読むときに特別に心がけていることなどあまりないのですが、なにかいろいろなことをしているようです。以下に、思いついた8つのことを箇条書きにしてみました。最初は意識的にしていたこともありましたが、慣れると無意…

『桜の樹の下には』 梶井基次郎 

桜の樹の下には屍体が埋まっている!これは信じていいことなんだよ 『桜の樹の下には』 前回の『檸檬』に続いて、今回は『桜の樹の下には』です。わずか4ページの小品ですが、いきなり屍体(したい)が桜の樹の下に埋まっているという、衝撃的なはじまりで…

『ふたつめのボールのようなことば。』 糸井重里

糸井重里詩的で、哲学的でわかりやすいことば ひとりでもやる 「ひとりでもやる」って開き直ると、別のひとりが集まってくる カッパは待っている じぶんがカッパだとしたらさ川のほとりにしゃがみこんで、なにを待つと思う?カッパだよじぶん以外のカッパを…

日本人なら知っておきたい「古事記と神宮」

格式の高い神社を「神宮」大きな神社を「大社」という 古事記と神宮について 古事記には、神社の由来、たくさんの神様や天皇のことが出てきます。また、桃太郎や一寸法師、浦島太郎、因幡の白兎などの元の話も出てきます。さらに国の成り立ち、祝祭日の起源…

『ボールのようなことば。』 糸井重里 

糸井重里の詩的で、哲学的でユニークなことばです ちょっとださい 「かっこいい」ことのなかには微量の悲しさが含まれているような気がします逆に「ちょっとださい」ということのほうに調和的な、満ち足りた美しさがあるんじゃないか 誰かに伝わる じぶんが…

『注文の多い料理店』 宮沢賢治

理想郷「イーハトーブ」に生きた無名の詩人 宮沢賢治 注文の多い料理店 (ハルキ文庫 み 1-4 280円文庫) 作者: 宮沢賢治 出版社/メーカー: 角川春樹事務所 発売日: 2012/04/15 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 『注文の多い料理店』 二人の…

「罪のない者だけが石を投げよ」 ヨハネによる福音書

あなたたちの中で罪を犯したことのない者がこの女に、まず石を投げなさい 「姦通の女」ヨハネによる福音書第8章3〜11節 聖書の中に、姦通罪で捕らえられた女性をめぐって、主イエスと律法学者たちが対決する場面があります。旧約の律法では、姦通罪は石打ち…

「髪切った?」は、魔法の言葉

「髪切った?」には意味がある いい空気を一瞬でつくる 2013年に発売された『タモリ論』(新潮社)に、タレントのタモリさんが「髪切った?」と聞くのは話すことがないからとあります。でもそこに意味があるという。実はこの言葉には「いい空気をつくる」チ…

文学は必ずしも必要ではない?

いまさらですが、文学は人生において必要なものなのでしょうか? 文学入門 (岩波新書 青版) 作者: 桑原武夫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1950/05/05 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 18回 この商品を含むブログ (16件) を見る 文学は、はたして人…