きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『源氏物語』② 紫式部 人生の指南書

恋愛小説としてだけじゃない権力者たちの教養書人生の指南書 『源氏物語』の概要とあらすじ 全54帖にわたる長編小説で、それぞれの帖に「桐壷」や「帚木」「空蝉」といったタイトルがつけられています。主人公となるのは、光源氏。才能あるイケメンで、しか…

アルチンボルト展 国立西洋美術館(東京・上野)

アルチンボルトの顔芸は計算ずくの奇妙さ 国立西洋美術館 葛飾北斎や歌川国芳とアルチンボルト 雨の降る平日にもかかわらず、国立西洋美術館は大勢の人。入場者が30万人を超えたそう。江戸末期の葛飾北斎や歌川国芳のだまし絵を思い浮かべるが、表現の自由を…

樋口一葉 『たけくらべ』 奇蹟の十四か月

森鴎外や幸田露伴も絶賛奇蹟の十四か月 にごりえ・たけくらべ (新潮文庫) 作者: 樋口一葉 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2003/01 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 77回 この商品を含むブログ (64件) を見る 樋口一葉(ひぐちいちよう)1872年(明治5…

憲法を知ると世の中の見方が変わる

知らないでは済まされない憲法の内容や成り立ち 国の基本を定めたルール 憲法は、国の基本を定めたルールです。法律とは違います。どこが違うのか。法律は国民が守るべきルール。しかし、憲法は国の仕事をする人が守るべきルールです。 国の権力は、日本では…

『ぼくはこんな本を読んできた』② 立花隆の読書論

本書には知的好奇心のすすめや読書論、書斎、仕事場論などについて語られ、また立花隆の中学生のときの作文(読書記録)も披露されています。今回は本書から「見当識」という言葉についてと、紹介されている本のなかで『豊臣秀吉の朝鮮侵略』を取り上げます…

『銀河鉄道の夜』 宮沢賢治

鉄道の旅を通してみんなの幸せのために尽くすことが生きる意味と悟る哲学的物語 宮沢賢治童話の代表作 『銀河鉄道の夜』は、宮沢賢治の童話作品。孤独な少年ジョバンニが、友人カムパネルラと銀河鉄道の旅をする物語で、代表作のひとつです。 『銀河鉄道の夜…

『思考の整理学』 外山滋比古

東大で一番読まれた本もっと若い時に読んでいれば ... 思考の整理学 (ちくま文庫) 作者: 外山滋比古 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 1986/04/24 メディア: 文庫 購入: 91人 クリック: 844回 この商品を含むブログ (747件) を見る 200万部を超える大ベス…

『白雪姫』 グリム童話

本当は怖いグリム童話 グリム童話というと、危機に陥った主人公が、最後は助かって幸せになる、という子どもたちが引き込まれる内容というイメージですが、実際のグリム童話はそんなハッピーエンドではなく、非常に残酷かつ厳しい結末だったのです。 グリム…

『蟹工船』 小林多喜二

あらすじ 海軍の保護のもと、オホーツク海のロシア領海で密漁する蟹工船は、乗員たちに過酷な労働を強いて暴利を貪っていた。” 国策 ” の名によってすべての人権を剥奪された未組織労働者のストライキに踏み切るが、船を所有する会社は海軍の力を借りてこれ…

人生うまくいかない時は 美輪明宏

悪い時期は、知の財産を増やしなさい NHK『あさイチ』へゲスト出演した美輪明宏。視聴者から寄せられた相談への回答が、素晴らしいと話題になったことがあります。 相談は、「人生うまくいかないなと思った時、どう切り換えればいいですか。悪いことしか思い…