きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

ロシア東欧

元米大統領の告発 『裏切られた自由』

思わず声を失う ... 太平洋戦争はアメリカ側が、仕掛けた戦争日本がその謀略にまんまとはまった 真珠湾を攻撃してくれてチャーチルもルーズベルトも大喜び 原爆という全く新しい兵器ができそれを世界に誇示するために使ってみたかった *以下長文です(本1…

ツルゲーネフを凌ぐ美男作家 米原万理

Anton Pavlovich ChekhovWikipedia ロシア文学史上ツルゲーネフを凌ぐ美男作家といえばチェーホフだろう 青年時代の写真はドキッとするほどセクシーだ 米原万理「モテる作家は短い!(1999年)」より 米原万理(よねはらまり)1950 - 2006年 ロシア語同時通…

ロシア料理の名店「スンガリー」60周年

ロシア料理がこんなに美味しいとは知らなかった東京で食べられる唯一のお店が60周年その歴史を見てみよう 本格的なロシア料理店 2017年に60周年を迎えた、歌舞伎町の老舗ロシア料理店「スンガリー」。歌舞伎町に店舗を移転したのは1960年。それ以来ここで営…

歴史の行間 米原万理

歴史の行間で見過ごされちゃうものをよみがえらせて生きた人間として描きたい その人たちの日常をつぶさに知ると他人ごとではなくなってくる 米原万理 2003年「小説という手段」 オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫) 作者: 米原万里 出版社/メーカー: …

『ロシア語だけの青春』 黒田龍之助

外国語を学ぶ楽しさを愛情を持って語ってくれる黒田龍之助の最新エッセイ です ロシア語だけの青春: ミールに通った日々 作者: 黒田龍之助 出版社/メーカー: 現代書館 発売日: 2018/03/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 厳しくも楽し…

映画『スターリンの葬送狂騒曲』

ロシアで上映禁止の超問題作スターリンが死んだ!真実はこんなにも滑稽で、醜い !? 『スターリンの葬送狂騒曲』 アーマンド・イアヌッチ(英語版)監督による2017年のイギリス・フランスの歴史・コメディドラマ映画。1953年の ” ヒトラーを超える大量虐殺 ” …

21世紀 ドストエフスキーがやってくる

いまどきドストエフスキー?知ってる人も、知らない人も読み進めれば、ヤメラレない。こんなに面白かったんだ。 本書はロシアの文豪「ドストエフスキー」について語られた一冊です。大江健三郎と沼野充義との対談や、「私とドストエフスキー」と題した著名人…

文学はお金より大事なんだぜ 沼野充義

『世界は文学でできている』 文学には日本文学もフランス文学もロシア文学もない面白い文学を面白く読めばいいのだ 人間にとってお金よりも大事な(本当だぜ)文学のために この『世界は文学でできている』に具体的な効用がどの程度あるかは保証できませんが…

村上春樹 ロシア語版

村上春樹が、はじめて自分自身について真正面から綴ったエッセイ集『走ることについて語るときに僕の語ること』今回は、そのロシア語版です (ロシア語版) ХАРУКИ МУРАКАМИ 「ハルキ ムラカミ」 О ЧЕМ Я ГОВОРЮ, КОГДА ГОВОРЮ О БЕГЕ 「走ることについて語…

『ロシア革命100年の謎』 亀山郁夫 × 沼野充義

ロシア革命は善か悪か? 1917年 知られざる真実 ロシア革命100年の謎 作者: 亀山郁夫,沼野充義 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017/10/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る ロシア革命の謎 ・十月革命は、なぜ二月革命…

本を読むことの大事さ

ユリイカ2009年 特集 米原万理[対談] 米原万理 × 沼野充義読書について ユリイカ2009年1月号 特集=米原万里 作者: 沼野充義,佐藤優,多田富雄,池内紀,秋山豊寛 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2008/12/27 メディア: ムック 購入: 13人 クリック: 42回 この…

地政学から見た「ロシア」 続くイギリスとの攻防

世界最大の面積を誇る大国その領土は大半が冷帯と寒帯そしていまも続くイギリスとの陣取り合戦 最強最大のランドパワー国家 20世紀初頭まではロシア帝国、ロシア革命でソヴィエト連邦となり、冷戦終結後はロシア連邦となっているこの国は、ソ連崩壊時にかな…

社会主義と共産主義の違い

社会主義とは「現実にある制度」 共産主義とは「将来の理想の社会」 池上彰のやさしい経済学―1 しくみがわかる 作者: 池上彰,テレビ東京報道局 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2012/03/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 4人 クリッ…

『資本論』 マルクスを支えた親友エンゲルス

資本主義をひっくり返そう共産主義の世界をつくり出すべき 映画『マルクス・エンゲルス』4月28日公開 資本主義経済はうまくいくのだろうか 近代経済学の父と言われたアダム・スミスは、市場=マーケットが需要と供給によって値段を決める、余計なことをしな…

『ソビエト帝国の崩壊』 小室直樹 40年前のベストセラー本

40年前の名著を読んでみて小室直樹の人となりを、あらためて見てみる ソビエト帝国の崩壊―瀕死のクマが世界であがく (1980年) (カッパ・ビジネス) 作者: 小室直樹 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 1980/08 メディア: ? 購入: 1人 クリック: 47回 この商品を…

人は文学や文化なしに生きられるか

強制収容所から聞こえてきたアンナ・カレーニナで不思議なことが起こった 生きる証しを求めて 神が創造した最初の男女、アダムとイヴ。旧約聖書によると、ある日二人は蛇に誘惑されて神から禁じられていたりんごの実を食べてしまい、楽園から追放された。下…

大学主催の「ロシア語フェスタ」を覗いてみた

ロシア語フェスタは今年で8回目 都内近郊にある大学で先日開催されたロシア語フェスタは、学生たちが主体のイベントでした。学園祭のノリという印象は拭えないものの、それでも趣向を凝らし、詩の朗読やチェーホフの劇、パロディー風なロシア語ニュースなど…

『プーチンの実像』 山下泰裕へ贈った言葉

悪魔でもない救世主でもない等身大の人間プーチンを知りたい 朝日新聞国際報道部が、「プーチンを直接知る人たち」へのインタビューを重ね、伝聞や憶測ではない証言を集めることで、プーチンの人間像を多面的に描いたとする本書は、はたしてその実像に迫るこ…

20世紀の芸術を変えた「バレエ・リュス」

先鋭的な芸術として生き返らせたニジンスキーとディアギレフ バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び バレエ・リュスは奇跡のロシアバレエ団 バレエ・リュスはロシア出身の芸術プロデューサー、セルゲイ・ディアギレフが主宰したバレエ団である。1909年にパリ…

ロシア革命100年 上坂すみれ 文春インタビュー

ソ連大好き声優・上坂すみれへのロングインタビューです 上坂すみれ(うえさかすみれ)1991年神奈川県生まれ。日本の女性声優、タレント、歌手。9歳のときにスカウトされ、ヴィダルサスーンのCMに日本人として初めて出演する。上智大学外国語学部ロシア語学…

ロシア映画祭 in 東京 

ロシア映画祭 10月2日から7日まで東京でロシア映画祭が開催されました。上映された7作品はいずれも2015年から2017年に制作された新作ばかり。会場はユナイテッドシネマ、水道橋の全水道会館、ロシア大使館内付属学校のホールの3カ所に分かれての上映です…

『おろしや国酔夢譚』 井上 靖 

幕末の開港前に日本とロシアでは民間レベルでの交流があった 大黒屋光太夫(だいこくやこうだゆう) 1782年、船頭大黒屋光太夫ら17人の男と、廻米・木綿等を積んだ神昌丸は伊勢から江戸へ向かった。9か月後、彼らが流れ着いたのは、北の果てカムチャッカだっ…

ガガーリンと神と宇宙飛行犬ライカ

まだ地球に帰還する技術がなかった? 「地球は青かった」は日本だけ?天に神はいたのか? 1959年のルーマニアの切手宇宙船スプートニク2号で飛び立った史上初の宇宙飛行犬ライカ 宇宙飛行犬ライカ 1957年11月、ライカという名前の宇宙飛行士ならぬ宇宙飛行…

ユリイカ 特集 米原万里

ユリイカ2009年1月号 特集=米原万里 作者: 沼野充義,佐藤優,多田富雄,池内紀,秋山豊寛 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2008/12/27 メディア: ムック 購入: 13人 クリック: 42回 この商品を含むブログ (20件) を見る 米原万理特集 また米原万里かと言われそ…

サンクトペテルブルク地下鉄爆発について

先日のサンクトペテルブルクの地下鉄爆発について、Facebookでの投稿記事が目に止まったので、シェア(転載)させていただきます。以下にその全文です。 去年、モスクワの人がちょっとだけホームステイしにきた事もあり、様子を聞いてみたところ、意外な話が…

『心臓に毛が生えている理由』 米原万里

心臓に毛が生えている理由 (角川文庫) 作者: 米原 万里 出版社/メーカー: 角川学芸出版 発売日: 2011/04/23 メディア: 文庫 クリック: 10回 この商品を含むブログ (7件) を見る 在プラハ・ソビエト学校で少女時代をすごし、ロシア語同時通訳者として活躍した…

『オリガ・モリソヴナの反語法』 米原万里

スターリン時代の想像を絶する過酷な歴史が現れる オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫) 作者: 米原万里 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2005/10/20 メディア: 文庫 購入: 11人 クリック: 88回 この商品を含むブログ (101件) を見る あらすじ 1960年代…

『ロシアは今日も荒れ模様』 米原万里

ロシアは今日も荒れ模様 (講談社文庫) 作者: 米原万里 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2001/02/15 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 135回 この商品を含むブログ (62件) を見る 天使と悪魔が共に棲む国 「ロシアとロシア人は退屈しない」そう断言する著…

『米原万里、そしてロシア』

米原万里、 そしてロシア 作者: 伊藤玄二郎 出版社/メーカー: かまくら春秋社 発売日: 2009/04/29 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 1人 クリック: 3回 この商品を含むブログ (2件) を見る 対談集 本書は米原万里が亡くなってからの刊行で、2009年に…

ミュシャ展 《スラヴ叙事詩》 奇跡の来日

ミュシャ展 作者: 国立新美術館,NHK,NHKプロモーション,求龍堂 出版社/メーカー: 求龍堂 発売日: 2017/03/10 メディア: 大型本 この商品を含むブログを見る チェコ国外での公開が初 平日にもかかわらず多くの人が来ています。アールヌーボーの極みであるポス…