きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

百人一首 「歴史的仮名遣い」

昔のかなづかい「歴史的仮名遣い」 昔は今とかなの読み方がちがいました。代表的なルールと例を紹介します。 ① 語の頭以外の「はひふへほ」は「わいうえお」と読む。かは → かわこひ → こいいふ → いうにほい → におい ②「ゐ」は「い」、「ゑ」は「え」、「…

『菜の花の沖(二)』 司馬遼太郎 嘉兵衛、船を持つ

あらすじ 江戸時代後期、日露関係のはざまで奇数な運命をたどった高田屋嘉兵衛の生涯を克明に描いた雄大なロマン。(全六冊) 海産物の宝庫である蝦夷地からの商品の需要はかぎりなくあった。そこへは千石積の巨船が日本海の荒波を蹴たてて往き来している。…

『ヴェニスの商人』 シェイクスピア

シェイクスピアは芝居を通してこの世のありようを描き、微妙な心理描写を付け加える台詞の天才 ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare1564-1616 国籍はイングランド王国。劇作家、詩人。約37編の史劇・悲劇・喜劇を創作。47歳で突如隠退、52歳没。…

芥川龍之介 『河童・或阿呆の一生』

芥川龍之介の芸術と生涯その魂の旋律に耳を傾けてみよう 河童・或阿呆の一生 (新潮文庫) 作者: 芥川龍之介 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1968/12/15 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 34回 この商品を含むブログ (84件) を見る 芥川龍之介(あくたが…

『モモ』 ミヒャエル・エンデ それは時間の哲学

時間とは、生きるということ、そのものです モモ (岩波少年文庫(127)) 作者: ミヒャエル・エンデ,大島かおり 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2005/06/16 メディア: 新書 購入: 41人 クリック: 434回 この商品を含むブログ (297件) を見る あらすじ 町は…

「時々、神様に出会った」 ビンボー魂 風間トオル

貧乏だから辛いのではなく空腹だから辛いのです ビンボー魂 おばあちゃんが遺してくれた生き抜く力 作者: 風間トオル 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2016/03/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 風間トオル 1962年神奈川県生まれ。東…

「バベルの塔」展 東京都美術館 

神が人間の言葉を混乱させる 人が「天まで届く塔のある町を建てよう」と考えたのは 、煉瓦を焼くという新技術、そして漆喰よりずっと粘着力のあるアスファルトという新素材を発見したからでした。 ところが、人間の計画を知った神は「降って行って、直ちに彼…

特別展「茶の湯」 東京国立博物館 

特別展「茶の湯」 東京国立博物館 本展示会は、おもに室町時代から近代まで「茶の湯」の美術の変遷を大規模に展観するものです。「茶の湯」をテーマに名品が一堂に会する展覧会は、昭和55年(1980)に東京国立博物館で開催された「茶の美術」展以来、37年ぶり…

『檸檬』 梶井基次郎 無名のまま31歳で生涯を終える 

無名のまま31歳で生涯を終えたがのちに「檸檬」が高評価を受けその名が知られる 梶井基次郎(かじいもとじろう) 明治34年(1901)、大阪に生まれる。京都大学卒業。この頃より結核、神経衰弱を発症し、以後病魔に苦しみつつも放蕩生活を続け、夏目漱石などに…

中島 敦『山月記』 わずか8か月の輝き 

わずか8か月の輝き文学史に流れて消えた彗星 李陵・山月記 作者: 中島敦 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2013/07/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 文芸史に名を残した中島敦 今回は、芥川賞候補となり『山月記』『李陵』などの名作を生…

『変身』 カフカ 不思議な海外文学最高傑作

ある朝、夢から目をさますと一匹の巨大な虫に変わっていたのです 変身 (新潮文庫) 作者: フランツ・カフカ,Franz Kafka,高橋義孝 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1952/07/28 メディア: 文庫 購入: 18人 クリック: 359回 この商品を含むブログ (359件) を見…

『旧約聖書』 罪と罰

罪と罰 突然ですが、聖書は新約聖書と旧約聖書のどちらが面白いのでしょうか? どちらも読むのに時間が相当かかるし、簡単ではありません。ここではまず重いテーマですが、人類誕生からの永遠の課題である「罪と罰」について流れを掴んでポイントを押さえて…

『人間万事塞翁が丙午』 青島幸男 

人間万事塞翁が丙午 (新潮文庫) 作者: 青島幸男 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1984/08 メディア: 文庫 クリック: 6回 この商品を含むブログ (2件) を見る 青島幸男の直木賞受賞作品 「人間万事塞翁が丙午」は青島幸男の小説で、著者の母をモデルとしてい…

『菜の花の沖』(一) 司馬遼太郎

悲惨な境遇から海の男として身を起しついには偉大な商品に成長していく 菜の花の沖(一) (文春文庫) 作者: 司馬遼太郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/07/03 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る あらすじ 江戸後期、淡路島の貧家に生…

ユリイカ 特集 米原万里

ユリイカ2009年1月号 特集=米原万里 作者: 沼野充義,佐藤優,多田富雄,池内紀,秋山豊寛 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2008/12/27 メディア: ムック 購入: 13人 クリック: 42回 この商品を含むブログ (20件) を見る 米原万理特集 また米原万里かと言われそ…