きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『ヴィヨンの妻』 太宰 治

燦然と輝く栄光の中で絶望と死を彷徨った悲しき天才 『ヴィヨンの妻』あらすじ 病弱な4歳の息子と、酒を飲んでばかりの夫を待つ「私」。いつも通り、夜中に帰ってきた夫は、珍しく子どもの心配をするなど、妙に優しい。その時、1組の夫婦が家に乗り込んで…

『舞姫』 森 鴎外 

『舞姫』あらすじ 父を早くに亡くし、母の手で育てられた秀才・太田豊太郎は某省から派遣されベルリンに留学する。そこで、踊り子のエリスと出会い、恋愛へと発展するも、留学生仲間から嫉妬、中傷され免官になる。それを知った母は自殺してしまう。天方大臣…

『山月記』 中島敦 江守徹の朗読

作品の魅力を引き出す江守徹の朗読 李陵・山月記 作者: 中島敦 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2013/07/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 『山月記』 山月記は、昭和17年(1942)に発表された中島敦の短編小説です。精緻な文章から今でも…

芥川賞と直木賞の違い

対象となる作品が違います 芥川賞 各新聞や同人誌を含む雑誌に発表された純文学短編作品中、最も優秀なものに呈する賞。ちなみに純文学とは、大衆文学や小説一般に対して、商業性よりも「芸術性」「形式」に重きを置いていると見られる小説を総称する、日本…

年収と読書量は正比例する

ともかくむさぼるように本を読めそうすれば出口は必ず見つかる 本書『ほんとうに頭がよくなる「速読脳」のつくり方』は、速読に関する書籍ですが、実は「読書と年収の関係について」の福音とも思える記述があります。そこに注目してみました。以下は本書から…

芥川龍之介 『羅生門』 近藤サトの朗読が秀逸

或る日の暮方の事である一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた下人の行方は、誰も知らない ... 羅生門・鼻 (新潮文庫) 作者: 芥川龍之介 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/10 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 38回 この商品を含むブログ (9…

『接待の一流』 田崎真也 おもてなしは技術です

いい店を頼むよ ...この店僕も初めてなのでなんでこんな店を予約したんだあの店にいけば安心して任せられるこの料理でいいこちらの方、ワインに詳しいので選んでもらって こんな発言は「もてなしベタ」 接待の席で、こんな発言をしたことのある人は、立派な…

『沈黙の春』 レイチェル・カーソン 池上彰厳選

私たちはだまされているのだその行く先は禍いであり破滅だ 世界史に大きな影響を与えた1冊 池上彰が厳選した「世界を変えた10冊の本」から、環境問題の古典的名著でもある、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」を取り上げました。 私たち人間の思い上がりが…

古事記・日本書紀 ドラマティックな物語 

世界で最も古い国、日本そのルーツが古事記にあっていまの私たちと繋がっている 自国の起源を知る 世界で最も古い国、日本。そのルーツがこの古事記や日本書紀にあって、現代の私たちとも繋がっている。よくもまあ、こんなかけがえのないものを遺してくれた…

『阿弥陀堂だより』 南木佳士

そう、こういう小説を読みたかったんです 普段、この手の小説はあまり手に取らないのですが、読メで取り上げられていたので軽い気持ちで読んでみました。しかし、これが予想外に素晴らしく、久しぶりに良い作品に出会えました。お医者さんが書いた小説です。…

ガガーリンと神と宇宙飛行犬ライカ

まだ地球に帰還する技術がなかった? 「地球は青かった」は日本だけ?天に神はいたのか? 1959年のルーマニアの切手宇宙船スプートニク2号で飛び立った史上初の宇宙飛行犬ライカ 宇宙飛行犬ライカ 1957年11月、ライカという名前の宇宙飛行士ならぬ宇宙飛行…

『ぼくらの頭脳の鍛え方』 立花隆 佐藤優

「知の巨人」と「知の怪物」が空前絶後のブックガイドを作り上げた 必読の教養書400冊 今、何をどう読むべきか? どう考えるべきか? 「知の巨人」立花隆と「知の怪物」佐藤優が空前絶後のブックリストを作り上げた。自分の書棚から百冊ずつ、本屋さんの文庫…