きょうも読書

言葉の迷路を彷徨う

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『福翁自伝』 福沢諭吉 人間としての魅力が満載

福沢諭吉の人となりがユーモア感覚にあふれていてとにかく面白い! 豊前中津奥平藩の下級士族の末子が「窮屈な小さい箱」をヒョイト飛び出し、洋学を志して長崎、大阪、江戸へ、欧米へ ... 幕末・維新の大変化の時代を「自由自在に運動」し、慶應義塾を創設…

大学主催の「ロシア語フェスタ」を覗いてみた

ロシア語フェスタは今年で8回目 都内近郊にある大学で先日開催されたロシア語フェスタは、学生たちが主体のイベントでした。学園祭のノリという印象は拭えないものの、それでも趣向を凝らし、詩の朗読やチェーホフの劇、パロディー風なロシア語ニュースなど…

太宰治の人と文学 ① 津軽屈指の大地主の子として

太宰治の人と文学 相手に語りかける話体 太宰の文学はどんな小説でも、君よ、あなたよ、読者よと直接作者が呼びかけてくる潜在的二人称の文体で書かれている。この文体に接すると読者は、まるで自分ひとりに話しかけられているような、心の秘密を打ち明けら…

『逆説の生き方』 外山滋比古 不幸の中で幸福を見つける

教え子に色紙をねだられてしたためた一句がとんでもないことに ... 浜までは海女も蓑きる時雨かな 瓢水(ひょうすい)「浜までは海女(あま)も蓑(みの)きる時雨(しぐれ)かな」 この瓢水ってどういう人? 上の句は、著者の外山先生が還暦を迎えた教え子…

『女生徒』 太宰 治 川端康成も絶賛

女生徒の或る一日をのびのびと、感受性豊かに描いた太宰文学 女生徒 (角川文庫) 作者: 太宰治 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 1997/06 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 13回 この商品を含むブログ (52件) を見る 読者の日記に基づいて執筆 「女生徒…

『プーチンの実像』 山下泰裕へ贈った言葉

悪魔でもない救世主でもない等身大の人間プーチンを知りたい 朝日新聞国際報道部が、「プーチンを直接知る人たち」へのインタビューを重ね、伝聞や憶測ではない証言を集めることで、プーチンの人間像を多面的に描いたとする本書は、はたしてその実像に迫るこ…

「主要な文学思潮」 近代文学の種類がわかる

今、日本人が読むべき近代文学その思想を解説する 近代文学とは 日本文学においての近代文学とは諸説あるが、明治維新以降、文明開化から1945年(昭和20年)の終戦までに生れた文学作品とある。明治から昭和までの主要な文学思潮を頭に入れておくことで、近…