グアテマラ共和国での「フェアトレード学」
フェアトレードのアイテムはアクセサリー
手首を露出する機会の増える夏のファッションスタイルにおいて、存在感を増すアイテムといえばブレスレット。数あるブランドの中でも高い人気を誇る「WAKAMI(ワカミ)」。
そのアクセサリーをグアテマラ共和国で「フェアトレード」として実践され、生活支援を行なっているデザイナーのお話です。
農村部の女性たちを支援
南米グアテマラ共和国の農村に住む女性たちによって手作りされるのが「WAKAMI」のブレスレット。グアテマラ共和国は、40年近く続いた内戦により特に農村の生活は壊滅的な状態でした。
そんな状況を改善するためにアクセサリーを通じたフェアトレードビジネスをLAを拠点にしながら組み立てたのが、創業者のマリア・パチェコさん。
ちなみに職人の90%は農村部の女性。ファッションを自然に楽しみながら、彼女たちを支援できる仕組みが特徴です。
フェアトレードとは
フェアトレード Fair Trade(公平貿易)とは、途上国産の原料や製品を適正価格で取引し、搾取されがちな生産者の自立や生活改善を図る考え方で、1960年代ごろ欧米を中心に広がりました。世界フェアトレード機関(WFTO) や国際フェアトレード機構(FLO) が団体や製品を認証しています。なお、認知度の低さや中立公正などの問題点も抱えていますが、フェアトレード認証製品を購入することは、開発途上国の生産者をサポートすることに繋がります。
未だ政治・治安とも不安定な状態続く
グアテマラ共和国は中米メキシコの南西に隣接する国。公用語はスペイン語で人口は1400万人です。遥か昔には、マヤ文明が栄えたこの国も、1960年に発生した内戦の影響により未だ政治・治安とも不安定な状態にあります。長く続いた内戦も、ようやく1996年に集結しましたが、戦闘に巻き込まれた農村部は現在も飲料水ですら満足に得ることができないほどで、約76%が貧困層に達しています。
生活改善を目指しプロジェクト開始
創業者のマリア・パチェコさんは、グアテマラ共和国で内戦による残酷な経験から、グアテマラ共和国(特に農村)の生活を改善するためのプロジェクトを開始。
アメリカ人デザイナーとグアテマラの女性たちの作りだしたアクセサリーが、フェアトレードというビジネスモデルのもとで、グアテマラ共和国の作り手と世界中の人々を結び、やがて世界中の貧しい国々が豊かになっていくことを願って設立され、これによって就業率がほぼ”ゼロ”だった農村部の女性たちに仕事を提供することができました。
人にあげたくなるアクセサリー
ハンドメイドで紡がれた温かみのある風合いが特徴。ワックスコードとビーズの組み合わせが、とてもシンプルでナチュラルな雰囲気です。ブレスレットは1本からでも買えるのですが、デザインの違う7本セットが人気です。重ねづけを前提としていて、これが楽しいのです。
またブランドコンセプトに「ブレスをシェアする」というアクションがあり、数が多いと思ったら誰かにあげてくださいと。基本的にブレスレットを複数本セット販売しているのにはそんな理由が。おしゃれと支援活動が一緒にできるんです。お値段はセットだと1本あたり数百円から千円程度。ネットで検索するとたくさんでています。
*下記の『フェアトレード学」は本記事とは関係ありません。参考として取り上げています。