「わかりやすく話す」2つのコツ
話し上手な人は「。」が多い
① 結論や重要なことを先に伝える
② マルの多い話し方をする
話し上手な人の2つの特徴
職場などで「何が言いたいのかさっぱりわからいない」「もっと要点を整理して話したらいいのに」などと思ったりしたことがありませんか。自分のことはだれも指摘してくれません。「話しことば」は「書きことば」と違い、話した瞬間に消えていきます。耳で聞いてすぐわかるように話さないといけません。話の上手な人には2つの特徴があります。写真のジョブズはプレゼンやスピーチの名手でした。簡潔でわかりやすく、また感動的なトークも数多くありました。
話の全体像を先に伝える
わかりやすく話すには2つのポイントがあります。1つは、結論や重要なことを先に伝えることです。まず話の全体像を先に伝えること。そして部分的な話をしていく。これで聞き手は心の準備ができます。自分が聞き手だったらやはり大事なことは先に言ってほしいですね。
センテンスを短くする
2つ目は、マルの多い話し方をすること。話の上手な人は一文が短いので、理解しやすく聞きやすい。「~です。~は~です。~でした。そして~でございます」というように読点「。」が続きます。センテンスが長いと、何を言いたいのかよくわかりません。句点「、」ばかりでは、話の行き先が見えません。接続詞で文をつなげるよりも、短く区切って話す方が圧倒的に伝わりやすくなります。
文章を書くときにも役立つ
この2つを意識するだけで見違えるように、わかりやすい話し方になります。また、このことは文章を書くときにも役に立つのです。ここで3つの例題をあげますので、耳で聞いてすぐわかるように直してみてください。
例題 ①
午後1時から1時間ほど横浜で用事があるので、夕方の会議は少し遅れると鈴木課長に連絡しておいてください。
ポイントは、だれに何を伝えるか。「鈴木課長に、夕方の会議に遅れる」ということですね。遅れる理由は、そのあとでよいと思います。さらに、3つに区切りると分かりやすくなります。
【解答例】
鈴木課長に連絡してください。夕方の会議に少し遅れます。理由は、横浜で午後1時から1時間ほど用事があるためです。
例題 ②
5月30日の金曜日、正午から午後1時まで、会議室と食堂を除く、すべての部屋の蛍光灯の取り替え作業があると、今朝のミーティングで総務部から説明がありました。
細かい説明から入ると、聞き手は理解できません。話の概略「全体像」を最初に伝えると、何をどこまで聞けばよいのか心の準備ができます。そう、全体から部分へです。
ここでの伝えたいテーマは何でしょう。「部屋の蛍光灯の取り替え作業がある」ということですね。情報の出所も早めに伝えます。「今朝のミーティング」より「総務部」が先です。あとセンテンスが長すぎますので、5つに分けましょう。
【解答例】
部屋の蛍光灯の取り替え作業があります。総務部から今朝のミーティングで説明がありました。日にちは5月30日の金曜日。時間は正午から午後1時です。なお、会議室と食堂は除きます。
例題 ③
このデジタルカメラは、3倍ズームのレンズで、画質も1000万画素と鮮明で、そのうえ値段は39,800円とお買い得の商品です。
全体像を示したあと、細かい説明に入ります。3つぐらいに分けると、わかりやすいです。そのとき「小見出し」をつけると、いっそうわかりやすくなります。販売員がお買い得品のデジタルカメラをPRしています。目的は、お買い得商品のPRです。その理由を3つ挙げています。
【解答例】
このデジタルカメラは、お買い得品の商品です。理由は3つあります。①3倍ズームのレンズがついています。②画質が1000万画素と鮮明です。③価格が39,800円と安いことです。
形容詞を使うときは具体的に
おもしろい、美しいなど形容詞を使うときには注意が必要です。「おもしろい人です」と紹介しても、どんな人かわかりません。具体的なエピソードを話さないとイメージできません。目に浮かぶように話します。
話すことは考えること
センテンスが長いと、話の展開が非常にわかりにくくなります。できるだけ主語と述語を近づけるようにします。「話すことは考えること」、きっとビジネスの場でも役に立つはずです。
*例題は「NHKアナウンサーのはなすきくよむ 2003年版」より引用
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